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現存する最古の畳

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現存する最古の畳

  • 矢印画像(緑)
  • 現存する最古の畳は、奈良「正倉院」にあります。

正倉院にある宝物は、「聖武天皇の遺品」です。
聖武天皇が崩御された時、遺された光明皇后は天皇の御物を身近に置くことが偲びがたく、遺品を奉納されました。
その奉納された遺品が今も正倉院に残る宝物です。
その中に聖武天皇がお休みになられた御床(ベッドのような寝台)とその上に敷かれていた御床畳です。

  • 現存する最古の畳画像
  • 正倉院 「御床畳残欠」

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御床畳残欠

  • 矢印画像(緑)
  • 御床の上に置かれていた畳の断片です。

これでもよく残っていた方なんでしょう、この断片からでもある程度は在りし日の姿が推理出来ます。
まず、構造はマコモ製の筵(むしろ)を重ね合わせて芯材として、表面にはい草製の筵(むしろ)、裏面は麻布になっています。
畳の縦の長さは分からないのですが、幅の長さは最大辺がおよそ118センチあり、御床の幅と近い事から118センチ程度であったと思われます。
残っている畳が不完全なので縦の長さが分かりませんが、御床(ベッド)の長さが237センチである事から似たような長さがあったでしょう。
また、畳縁ではありませんが横を覆っていた形跡があります。
聖武天皇の没年は西暦756年、今から1260年以上前です。
と言う事は、現存する日本最古の畳は1260年前のベッド畳であったと言う事ですね。
すでに、畳床・畳表・畳縁が揃っていて、今の畳とあんまり変わらないのがすごいです。

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御床

    • 最古の畳ベッド「御床」画像1
    • 最古の畳ベッド「御床」画像2
  • 矢印画像(緑)
  • 材質はヒノキ製。

簡単な造りながらもしっかりしています。
はっきり言って、現代に生きる私からすると天皇ともあろう人がこんなベッドで寝ていたとは!でも奈良時代ですもんね。
当時の一般庶民はまだ、土の上に薄い筵(むしろ)でも敷けたら良いほうだったでしょうし、充分に贅沢だったんでしょう。
畳は中国伝播の物ではなく、日本で発祥した独自の文化です。
こうして自分が天職と思っている仕事で扱う畳が古い長い歴史を持っていて、それをこうして目で見れるのは幸せな事ですね。

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