畳に生えるカビの種類とカビ毒について
- 「畳に生えるカビはどんなカビなのか?」
- 「カビにはカビ毒って言うのがあるらしいけど、それってどんなの?」
- という疑問に能登畳店なりにお答えしています。
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畳に生えるカビの種類
畳にでるカビの内で主だったものをご紹介します。
アオカビ・クロカビなどの和名は、微妙に学術的な分類とは異なりますので、 カタカナの名前の方が正確な名称になります。
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青かび(アオカビ・ペニシリウム属・Penicillium)
- 「青かび」とは基本的にはカビの中でもペニシリウム属のカビを指します。
畳だけではなく、食品に生えるカビとしての方が身近で、パンやお餅にでるカビとしてもお馴染みです。
青緑色のコロニー(群)を作るのが特徴で、大体150種類ほどに分類されています。
畳とは関係ありませんが、この「青かび」・ペニシリウム属は人間の生活の中でも利用されており、
特にチーズの熟成にはこの青かびが使われています。ゴルゴンゾーラ・スティルトン・ロックフォールなどのブルーチーズがそうです。(カビごと食べるんですね)
また、抗生物質であるペニシリンもこの青かびから作られた歴史があります。 (テレビドラマの仁でもありました)
畳に生えると嫌な「青かび」ですが、役に立つカビでもあります。
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黒かび(クロカビ・クラドスポリウム・Cladosporium)
- 「黒かび」とは黒っぽいカビの総称でありクラドスポリウム が代表的なカビです。
畳に生えるだけでなく、空気中に漂っているカビの中で最も多いのがこのカビだと言われています。
お風呂場の壁やクーラーの吹き出し口付近に出るカビとしてもお馴染みです。(嫌なものですが)
有機物全般に見られるカビなので、畳とともに食品にもよく出ます。ミカンにでる青黒いのも大体このカビです。
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麹カビ(コウジカビ・アスペルギルス・Aspergillus)
- 「麹カビ」とは基本的にアスペルギルス属のカビを指します。
このカビも畳にだけ生えるのはで無く、様々な食品などの有機物に生え、どこにでもいるカビです。
コウジカビの名前の通り、アスペルギルス属の一部が味噌・醤油などの発酵に使われています。
多様な色をしていて、色で見分ける事は不可能です。
中には白色の麹カビもあり、カマンベールチーズやブリーチーズの熟成に使われます。(これもカビごと食べます)
日本固有の文化である畳に生えるだけあってこの麹カビは「国菌」に指定されています。 (もちろん理由は味噌や醤油に使われるからですが)
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畳に生えるその他のカビ
- 赤カビ(フザリウム)・アズキイロカビ(ワレミア)などがあります。
フザリウムは樹木菌とも呼ばれ、赤い色素を出す仲間がいる事から赤カビと名づけられています。
あまり住環境内で見る事は無く、畳に生えるのも稀です。
ワレミアは畳やじゅうたん以外にも、高い糖度をもつ食品から検出される事が多いカビです。
あずき色をしています。
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カビによる健康障害について
カビによる健康障害にはどういったものがあるのか?
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カビ毒(マイコトキシン)
- カビ毒とは、カビの2次代謝で産生される毒の総称であり、マイコトキシンと呼ばれています。
マイコトキシンは現在、300種類ほど発見されています。
摂食や吸引などで体内に取り込む事で、中毒症状としては、発ガン・神経障害・循環器障害などがあります。
マイコトキシンを産生するカビの数は多くはありませんが、身の回りに存在するカビの中にもある事は確かです。
どのカビがカビ毒を作るかは、外見からは分かりませんので畳に生えるカビがカビ毒を作らないという保障はありません。
ただ、畳屋さんの多くは長寿ですので、そんなに心配は無いのかなと思っています。
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真菌感染症
- カビは、キノコや酵母と同じように真菌に分類されています。
真菌は感染力が弱く、健康で免疫力が低下している人でないと感染しません。
内臓に感染した場合、気管支肺炎などになる事があります。
畳に生える麹カビ(アスペルギルス)にも感染する可能性はあります。
免疫力が低下していると感じ、畳にカビが生えている時は、カビを早急に取り除きましょう。
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アレルギー
- カビの吸引によってアレルギー症状がでる事もあります。
特にすすカビ(アルテルナリア)はアレルゲンになりやすい。ただ、畳にはそれほど多く生えない種類ではあります。
カビがでた場合はなるべく早く除去する事が重要です。
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