畳製作一級技能士
畳製作に関して実技・学科試験を通して1級として認められた技術者に与えられる認定です。一応国家資格でもあります。
畳製作だけでなく色々な職人分野で行われている国家試験です。
実技試験では「100%手縫い」で畳と床の間を仕上げます。
実際、今ではほとんど使うことの無い工程も多いです。
が、手縫いでの仕上がりを求めて畳の機械も作られていますので生かせる技術もたくさん含まれています。
手で縫えない畳職人が機械を使えば上手に作れるかと言うと無理だと思います。仕上がりの理屈が分からないからです。
本当は実際の試験中の画像でもいっぱい撮って詳しく説明したいのですが、中々試験を見にいけません。自分の時はそれどころでは無かったです。
試験内容は5時間以内に畳1帖と床の間1枚を縫い上げます。
畳は一帖分の箱があり、そこの寸法通りに稲わら畳床を使って作ります。
箱への納まりももちろん点数に含まれますので、箱のゆがみの大小が受験者にとっては運試し的だったようです。(人のは知らなかったので楽な箱もあったらしい)
時間オーバーは5時間を過ぎて30分までは徐々に減点されていきます。基本、時間内に納めないと通りません。
採点基準に入っている工程にはちょっと疑問な所もありますが、はっきりいって細かかった。
稲わらのねじり具合とか・・・。
床の間は通常の手順とほぼ一緒なので楽でした、まあ今はミシンで作っている畳店が多いのでそういう人は大変だったかも知れません。
ミシンで縫うと、畳縁の上に糸が出るのであんまり良くないと思って使わないんですが、この時は使わないで良かったと思いました。
畳製作一級技能士を持っているからと言って一流の畳職人とは言えませんし、一流の畳職人である事でお客様に仕事全体の満足を感じてもらえるとも思いません。
畳を作るという作業はあくまで畳店の仕事の一部でしかないからです。
しかし、やはり重要な仕事ではありますし、それを高めるにはこう言う資格は必要だと思います。
お客様にとって畳店を選ぶ際の目安の一つにもなるかも知れません。
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