和室の床の間畳
昔ながらの和室には、畳だけでなく「床の間」に置いてある畳があります。その「床の間の畳」について書いています。
和室の床の間畳-2010/3/13
- 和室の床の間です。
- 今日は、通常営業時間は畳を縫って、残業時間に入ってからは「床の間」の畳を縫っていました。
能登畳店では、床の間は100%手縫いです。
別に「手縫いが一番!」と思っている訳では無いですが、床の間の畳をちゃんと縫える機械なんで無いんです。
機械で縫われている床の間は、縁の上に縫い糸が見えてしまっています。
ミシンで縫うとそうならざるを得ないです。
床の間をちゃんと縫える機械が無い以上は、手で縫うしか無い訳です。
時間は相当かかりますが、手で縫うのも嫌いでは無いので楽しくやっています。
ところで、床の間についての本当に本当に小さな豆知識です。下の画像を見て下さい。
- この画像は床の間に置いた時に手前側にくる畳縁です。
床の間によく使われる畳紋縁の紋が綺麗に出ています。
- この画像は床の間に置いた時に奥側になる畳縁です。
畳紋縁の紋の外側に若干のはみ出しがあるのが分かるでしょうか?
紋の内側はほぼピッタリですが、外側は紋よりも大きく出てしまっています。
では、これは失敗かと言うと、失敗ではありません、狙ってしている事なんです。
なぜ、手前の紋縁と奥の紋縁に差を付けるのかと言うと、見る角度が違うからです。
次の画像をご覧下さい。
- この画像は、手前から奥の紋縁を写したものです。
先程の画像では奥の縁の紋は綺麗に出ていなかったのに、この角度から写すと綺麗に紋が出て見えます。
どういう事かと言うと・・・。
和室の床の間と言うものは、絶対に真上から見ないものなんです。
絶対に手前から斜めにしか見る事がありません。
特に奥側の畳縁はかなり斜めに見る事になります。
ですから、畳縁の紋の外側を多めに出して縫った方が紋が綺麗に出るんですねー。
お客様には、わざわざご説明しない所ですが、畳職人として何となくこだわってしまう所だったりします。
自己満足と言えば、そうなのかも知れませんが・・・。
明日は、朝から西宮→芦屋→芦屋→西宮→三田→神戸市西区とお客様宅を移動します。
頑張るぞー!
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