畳表が出来るまで
畳表を作るには、い草をしっかり育て、その上で綺麗に織り上げなければいけません。その一部始終をご覧下さい。
① い草の植え付け
- 11月中旬~12月中旬にかけて、時には氷が張るような寒い中、一株一株ていねいに苗を植え付けます。
② 植え付け直後
- これから7ヵ月かけて、健康で高品質ない草になるよう、心をこめて育てます。
③ 新芽が出始める
- 2月上旬、新芽が顔を出します。この頃は出来るだけ水を与えず、根を伸ばします。なのでこの時期は雨が少ないのが理想です。
④ 害虫駆除
- 残留性の低い農薬を必要最小限に抑えながら、収穫までに3~4回、「い草芯虫蛾」の駆除を実施します。
⑤ 苗の株分け
- 同時進行で、厳選した畑に「有機肥料」を用いて、来年作付け用に厳選した苗を栽培します。この苗作りを入れると、い草の収穫には1年半ほどの長い時間がかかります。
⑥ 追肥
- 4月からは、天候を考慮しながら、田んぼの特性に合わせた最適な肥料を施します。
⑦ 草抜き
- 5月からの栽培後半期には、雑草を手で取り除きます。除草剤は一切使用しません。
⑧ 水抜き
- 水の管理は最も重要な作業。田んぼの水を細かく調節しながら、い草に最適な水辺の環境を保ちます。
⑨ 網掛け
- 5月中旬、い草が倒れないように網を掛けます。根元まで日光が入るようにして新芽の発芽を促し、健康ない草を育てるためです。
⑩ 刈り取り
- 6月中旬~7月中旬にかけ、い草を刈り取ります。「い草ハーベスタ」という機械を用いて、一日に一定量収穫します。
⑪ 振るい
- 短いい草を振るい落として、畳表に使用出来る長さのい草を選別します。
⑫ 泥染め
- い草の葉緑素を保ち、畳表独特の色・香り・光沢を出すために天然染土の溶液でい草を泥染めします。
⑬ 乾燥準備
- い草に付着した染土には、乾燥を均一にする効果があります。乾燥機に入れる前に、余分な水切りをします。
⑭ 乾燥
- い草の品質を落とさないように、60度で約16時間かけてゆっくりと乾燥させます。その後、一束ずつ黒い袋に入れて倉庫で保管します。
⑮ 選別
- 乾燥させたい草はランクごとに選別し、キズ、太さをチェックして、機械で畳表に織り上げていきます。
⑯ 仕上げ
- 国産畳表生産農家の誇りをこめて、一枚一枚ていねいに最終工程の仕上げを行います。
- 仕上げが終わると畳表の完成です。苗から考えると1年半ほどの時間をかけて熊本産無着色畳表は完成します。
大変な手間をかけて畳表を作っていただいている生産農家の方々には感謝・感謝です。
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